10) 秋を探しに
息子や孫からの日本の秋のたよりがとどく。
ハワイで「秋の空が広がる」とアナウサーが話すが私には実感乏しい。
年間通じてほぼ気温が一定の島で、変化の一番は日足だ。さすがに10月も最後の週になると、帳のおりるのが早い。
秋を探しにタンタラスの丘に登る。観光名所の一つとして知られるここから眺めも、今まで立ち寄ったことがなかった。ホノルル全体が一望できる。海と山との間に東西に長く続く町、世界に人が住むための適地として選んだ、この地形の町は少なくないが、規模と形が私が住む神戸に似て、改めて親しみを感じる。
帰路コンテンポラリーギャラリー、ここは何度も訪問したから館内の鑑賞はせず、Lunchを取る。珍らしく乾いたフランスパン、カスクード・・・カフェオレも合うが、ここはアメリカ、バトワイザーでやる。勿論オープンカフェ・・・・木々を揺らせて風が吹き抜ける。
木々に囲まれた庭が素晴らしい。大木に囲こわれた空間は、何処からでも海と一緒という、ハワイらしいものを全て否定している。鬱蒼とした木々の森が、手入れの行き届いた芝生に濃い影を落とす。適当な場所を見つけて芝生に座る。日本で有名な博物館というと、人込みにまぎれて疲れに行く場所だが、つい先ほど遊歩道を奥に歩いていた人以外人影はない。静かさが聞こえるというくらいの雰囲気だ。少し落ち着いて目を巡らす。一カ所木々の重なりが見事というほかないように外れた所があって、すき間からワイキキのシンボルダイヤモンドヘッドが小さく望める。緑の額縁にハマったこの景色は、絵葉書にも登場する。時間がとれれば至福の時に巡り合える。芝生に寝転んでしばし白昼夢を見て欲しい。
*絵画ポスター1枚$28.00・・・・額縁をあつらえて部屋に飾ってある。
夕刻メインランドへ留学中の友人の娘へ長い便りを書く。この人恋しさは秋かも知れません。 秋の夜長はこうして更けていきます。
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