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8) ハーレダビットソン

ハワイ、アラモアナ、ここは世界有数といわれるシヨッピングセンター、このプロムナードを疾走するハーレダビツトソン、運転する女性がデパート入り口のドア−を開けて欲しいと乞う。
ハレーに見立てた車椅子、ヘッドライトはほぼ純正、ハンドルもピカピカのTボーン、車体の左右に振り分けた鋲打のかばん。着ているドライバースーツは半端ではない。暑い当地さすがに皮製は実用的でない。布製黒のライダー用シャツとズボン、覗く手首に入れ墨。心配なさることはない。これは日本のように身体にキズをつけなくとも、お洒落でやれる張り絵。車体からはみだした靴は鋲打のブーツ。「片方の足がご不自由?」らしい。ドアーをくぐる。

「Thank you.」ことに都会に住む人たち日本人が、既に無くしてしまったはずむ挨拶に、こぼれるような笑顔を重ねたお礼が届く。
「You're welcome. 」こちらに住んでみて一番使いたい言葉を返す。
元気でオシャレなおばあちゃんが通り過ぎた昼下がり、SCに屈託ない時間が流れる。

ハワイ、ハンディキヤップ対策は、ほぼ万全といえる程に整備されている。車椅子に乗れば健常者と同じく町中何処へも自由に出かけることができる。日本よりハンディキヤップ者が多いように見えるのは、それだけ普通の生活ができる社会ができているからだ。車椅子のまま主要交通機関The BUSにも難無く乗れる。ほとんど不自由なく過ごせるが、万一の時はみんなが見事といえる程の早さで手を貸す。障害者と接触する機会が多いから、手助けすることに社会が慣れている。

コンドミニアムのプールに車椅子が来る。ゆっくり椅子に座ったまま服を脱ぐ。ほとんど自由の利かない足に、窮屈な手順でスチロール製の浮き具をゴムで止める。車椅子からプールの水面まで少し距離があるら、側にいた人が手を貸そうとすると・・・・本人は柔らかく拒否して、腕をテコにして「ドボーン」
キックは使えないが、彼が泳ぐクロールはすごい。泳ぎはえんえんと続く。

「強者が弱者を助ける」は人の道として当然だとしても、誰が「弱者」と呼べるのか? 疑問が湧く。
プールサイドにハワイの明るい日射しが降り注ぐ。

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