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15) 癒し

さすがに見るものすべてに新鮮な驚きはなくなった。とはいえハワイの魅力は気温です。外気20〜28度、年間気温が一定していて、天然のクーラーの中にいるといっても過言でない。飛行機から下りて入国審査を終え外へ出た瞬間、 包まれる風と花の匂いにはいつの季節でもため息が出る。特に厳寒の日本から来て冷えきった身体にはたまらない魅力だ。

ところが、滞在して一週間くらい立つとある変化に・・・・・ 序序にからだは暖まる。今度は芯までとろけるという感覚に気付く。これは温泉療法も同じで、数度の入浴も気持ちいいものではあるが、本当の効果に結びつくには日数を要するのに似ている。時間が寒さの「刺」 を完全に取り去り、肉体と気を蘇生させる。日本から引きづってきた冬から解放される。残念ながら観光客はその感触を得る前に島を去る。
ほとんどのツアーが5日と6日コースに設定されている。2日間は飛行機の中、本当の滞在期間は3〜4日。勿論事情はあろうかと思うがこの島では1週間以上滞在してほしい。癒しの島の魅力は倍増するはずだから・・・・


プールサイド、日本からもってきた書籍、慌てて読まねばならぬ要もない。プールとジャグジーでぼんやりする。ハワイといえば泳ぎの本場、ここへ来て泳がぬ人は、折角の天国からの贈り物を放棄したことになる。もっとも夏場は気を付けないと、陽射しが強いから焼けどをする。からだがヒリヒリして一晩中ベッドの上ではえずり回ることになる。滞在中一番多い飛び込みの患者はサンバーンだという。

ハワイの勤務、朝も早いが終業も早い。その上通勤に時間を要すること、われわれの比ではない。ロコ達は夕食前までの時間海に入る。サーフィンを楽しむというのだろうが、かならずしもそうでない。海に入り波と戯れる心地よさを知っているのだ。
プールサイドでの所作も、一生懸命泳ぐというのは子供達か、エクササイズのプログラムを消化しょうという人たちだけだ。普通は少し傾きかけた太陽と対峙し無聊の時間を過ごす。デッキチェアーは時計の針のように少しづつ傾く陽を追う。悠久という時間に身を任せている間にカラダが乾いて少し火照る。するとプールやジャグジーにつかる。
水から上がったカラダを陽と風が乾かす。カラダについた水分を気化させるこの時の感触は特別で、これを数度くり返すとデツキの上に贅沢で上質の時間が流れる。騙されたと思って滞在中は必ず、現地人のように水に漬かってほしい。

ワイフと娘が合流する。彼女達はジャグジーでしばし ・・・・・
シャワーを浴びたらYacht Clubのバーへ、少し盛装した彼女たちと食事に出かける。
二人の履く「ミュール」 足音が踊っているように聞こえる。


     

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